ロードレースは美しく厳しいスポーツ。
そんな中で落車というアクシデントは起こってしまう。誰も転びたいわけでは無いのに。。
落車の危険を排除することはできないが極力抑える。減らすことはできると信じています。
落車のメカニズムを知る。
なぜ落車したのか。なぜ落車が起きたのか。
これはどのレベルでも起こり得ることです。
信号待ちでペダルが外れなかった時も、レース中のオーバースピードも、避けられない落車も。
どれも1つ1つ原因を辿れば説明でき、なぜ転んだのか。これを深く考えることができます。
筆者である渡邉歩は落車しないのか?
そう思う方は調べてみてください。
しっかりと転んでます。去年の大分クリテでは落車後3分でリプレイが流され赤っ恥でした。しかしなぜ転んだのか、その時の状態、状況を冷静に見ることで再発を防ぐことはできます。そして同じような状況下に置かれた場合に自分に言い聞かせられるか。それが重要になると考えています。
この時は周回を重ねるごとにペースが上がっていた+他チームと並んでラインが狭くなっていたことによりタイヤのグリップの限界を越えて跳ねる。そしてグリップが戻ったときには身体は外に向けて動いた為、外側へ飛んでしまいました。バイクだとハイサイドって言うんですかね。
で、この後自チームは岡本選手しか前に乗れず、自分の落車で後ろは止まり落車でレースを決めてしまい大反省でした。
重要なのは起こしてしまった場合は謝罪と原因究明。なぜ起きたかを理解すれば次は改善できるでしょう。
国内レースの異常な速さ
自分はヨーロッパから帰ってきて2年が経ちますが、未だに国内レースのコーナーは非常に速く苦戦してます。
正直驚きの速さで下りやコーナーを抜けていきます。
アスファルトの質が良すぎてハイグリップな路面を信じられずにコーナーで離されることが多いのと、前走者を信じられる場合以外は車間を大きく取るのでだいぶ落車を減らすことができています。
コーナーの速さは国内レースどのレベルでも高いと思ってます。特に若いカテゴリー。
自分も高校の頃は相当速かったと思います。国内の路面に慣れ、怖いもの知らずで突っ込むことができたから。
世の中を知り角が取れるように、リスクを知り、安全性を取るようになります。
恐怖感を大切に。
ツールドラブニールの第1ステージ。
ゴール前3kmのレイアウトが中央分離帯や路肩駐車場や看板のある左右に複数回振られるレイアウトでした。そこを50kmを超えるスピードで突っ込む時は看板1つを抜ける時も息を止めるような状態、そのスピードで横に5名並べたら良いような状況でした。流石に怖いと感じましたが周りの選手も勝負を狙いながらも安全に対応していたので直接ぶつかる選手は居ませんでした。
先頭でゴール前でも危険を教えるスタッフや選手たちが合図をすることで落車のリスクを減らしているから転ばなかったと学ぶことができました。
最近レースを走っていると怖いな。と思うことが多いです。特に熊野は怖かった。選手だけではないリスクが多すぎたからです。
自分はレース中でもトレーニングでも下りで千切れることはありますが、転ぶよりマシだと思って走ってます。攻めるなら全日本選手権か、北海道のコーナー1つで勝ちが見える。そのくらいの状況でないと攻めれません。失うものが多いので。
怖いと思う。それはレースなのか、人の動きなのか、コースなのか。速度なのか。
その言葉にし難い直感、恐怖感を感じ取れれば及第点。それを説明できて落車を減らせるようになります。
言葉にする。文章にする。
自分はまだまだ未熟ですが、人に説明、教えるときにとても必要なスキルだと痛感してます。
自分の自転車で知り合った友人たちが大怪我するのは見たくないのでたまには真面目に書いてみました。
コツコツと積み重ねていこうと思ってます。
選手の一早い回復を願っています。