レース名: Tour de l’Abitibi
カテゴリー:junior
距離:99.9km
天候:雨
コース:55.5+(3+3.7)=99.9km
ホイール:前後Bontregar Aeolus 5 d3
ギア比:52×14
結果:73位TOP+02”23 総合33位TOP+04”21
昨日の逃げ切りで2位に入った蠣崎選手が総合で5位までジャンプアップ。そして新人賞ジャージを獲得するというミラクルな1日だったが最終日はこれを守ることが自分たちの役割だった。
チームの優先順位は蠣崎選手の総合一桁を守ること。その次に新人賞を守ること。
コースは北からゴールの街を目指すために横風が予想された。
レースは総合1位がカナダ、2位がマクナルティー、その後ろにはデンマークが続く為序盤から2チームによる激しい展開が予想された。
その動きに対して自分たちは大きな逃げを許さないこと。カナダと協力して集団をコントロールすることが必要だった。
レースがスタートする直前から雨が降り始める。
スタート後3㎞で横風区間に入りデンマーク1名、カナダ1名、ニュージーランド1名、マクナルティー、クラブチーム1名が逃げる。その後ろでカナダがコントロールしてレースが進んだ。
自分は横風区間では蠣崎選手のラインを残して風よけになり安全なところを選んで走る。
集団のペースは遅くはないが前との差が開く。しばらくすると前からカナダとニュージーランドが逃げをやめ先頭交代に加わる。
ニュージーランドは山岳2位の為ポイントが欲しい為に43㎞地点の山岳まではコントロールしていた。日本チームは成海選手を使ってローテーションするが差が詰まらないために吉岡選手も使って差を詰める。
山岳ポイントの後は自分もたまに回って差を詰める努力をした。
周回コースに入ると前との差は2分近くありそれを見たアメリカ、デンマークが攻撃をかけてくる。その対応に追われ激しく消耗した。
残り6周ほどでアメリカ3名デンマーク2名に逃げられるとそれを捕まえる為に蠣崎選手を日野選手に任せ追走をかける。ここで行かれてしまえば総合一桁が達成できなくなるためだ。
全力で追走し追いつくと次は違うチームがアタック。対応しきれずに集団後方まで下がるが1周使って前へ戻ると集団を引くことだけに専念した。
パラパラと集団からデンマークとクラブチームが抜け出し前で固まり5名ほどの集団ができる。
残り3周を切るが5名との差が縮まらない。詰めなくてはいけないことはわかっていたが集団を引くものの身体が動かなかった。
周回が終わる大学入り口のコーナーでは柿木コーチからの指示が聞き取れた。
前の5人を捕まえないと総合1桁は無理だとの指示。すぐに集団全員に伝え重満選手とまとまって前を追う。
カナダチームも崩壊しかけていたが回ってくれるチームがゼロではなかったので何とか回す。
最終周回で前のペースが落ちる。そこでがむしゃらに踏んで差を詰め集団はスプリントの為にペースが上がる。自分は出しきって集団後方でゴールした。
レースを振り返るとスタート後すぐにマクナルティーを含む5名の逃げができた。その逃げにニュージーランド、カナダが乗るものの集団を引くために戻ってきた。逃げとの差を詰めるチャンスはそこだった。
しかし、チームからは2名しか出さず、もう少し本気で追うことを考えるべきだった。そして、ニュージーランドは山岳2位の為に山岳までしか引かなかった。その後自分も回り始めたが時既に遅し。周回コースに入りデンマーク、アメリカを中心とする攻撃で自分たちはボロボロだった。なんとかゴールまで蠣崎を守りつつ集団でゴールするが前とのタイム差はリザルトが発表されるまで祈る思いだった。
総合順位は33位で今大会を終えた。日本人トップの蠣崎選手は総合7位。これにより世界選手権の枠が4枠に増えることがほぼ決まった。この結果はチーム全員で戦い抜いた結果であり、自分の目標であったネイションズポイントの獲得はできなかったが、彼を守り世界選手権の枠をギリギリ枠にすることができ本当に嬉しかった。
そして、最終日を前にして新人賞ジャージ、総合5位という状況はチームにとっても初めてで本当に頭と身体を使うレースということを実感することができたのは1番大きな経験を積むことができたと感じた。
今回大会がジュニアネイションズカップ最後になったがチーム一丸となって戦い抜いた本当に濃い6日間だった。